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DAISUKE NAGAE

Computer Graphics and Visual Effects

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Ready Player One Feature Film 2018

My roll on the show: CG Supervisor

What I did:

- Supervision for cross cite and cross department activities

- Supervision for all assets

- Departments I was responsible for: Model, Texture, Lookdev, Light, Enviro

- Review and assign tasks based on artist skills/abilities

- R&D and develop new tools and workflow to create complex assets and shot.

- Organizing and optimizing pipeline with TDs

- Tracking the shot tasks and help for the cross-department activities

- Look development, Shot lighting as needed

Production credits:
CLIENT : AMBLIN ENTERTAINMENT
Director : Steven Spielberg

Behind of the Scene

ART of VFX Article: READY PLAYER ONE: MATTHEW BUTLER (VFX SUPERVISOR) & SCOTT MEADOWS (HEAD OF VISUALIZATION) – DIGITAL DOMAIN

スティーブン・スピルバーグ監督作品、映画レディ・プレイヤー・ワンの紹介です。僕はこの仕事が立ちあがる直前、2016年の8月にLAからバンクーバーに移住したのですが、この仕事の監督がもしスピルバーグではなかったら、バンクーバーに移住する決断をすることはなかったかも知れません。僕にとってスピルバーグ監督はもはや空想の世界の登場人物で、現実世界で関わり合う機会が訪れるとは正直に言って想像をしたこともありませんでした。

 さて、この映画でデジタルドメインは、現実世界におけるVFXの全てのショットを担当しました。主な内容としては、まず主人公ウェイド・ワッツが住むトレイラー住宅の集合体「スタック」が挙げられます。また劇中で最新式のVRギア、ハプティク・IOIブーツスーツ。これはVR仮想世界での触覚を現実世界で体感するための触媒となるスーツなのですが、ウェイドがVR世界で感じている触覚をビジュアルで再現するためにスーツごとCGに置き換える必要がありました。さらに冒頭でウェイドがVR世界にコンタクトする際にカメラがVRヘッドセットの中に飛び込むのですが、当然そんなカメラの動きは現実世界では不可能ですから、主人公のウェイドはもちろんのこと、隠れ家の背景もすべてCGに置き換えました。偵察ドローンやカーチェイス・シーン、様々なマットペイントを含む環境拡張、「スタック」の爆破シーンのほぼ全て、さらにウェイドのVR世界でのアバターであるパーシバル(Parzival)が現実世界に投影させるためのホログラム技術など、作業内容は非常に多岐に渡りました。

これらの中で、個人的に技術的な面で最も大きなチャレンジだったのは、まずはウォー・ルームでしょう。これは500人以上のシクサーズと呼ばれる、オアシス内でイースター・エッグ・ハントを任務にしているIOI戦闘員の仕事場で、それぞれの兵士は持ち場のウォー・ルーム・リグと呼ばれるデバイスに乗って、オアシス内のアバターを操ります。彼らがオアシス内でダメージを受けるとリグが黄色に、死亡してゲーム・オーバーになると赤色の光を発し、次の人に交代するとまた白い光に戻り、またダメージに応じで痛みがリグを通じて生身の肉体にも伝わるような仕組みになっています。これをCGで再現するために、様々な動きのモーションキャプチャーをライブラリーとして何パターンも準備し、ダメージを受けた場合はこれらのアニメーションを、死亡した場合はこれらのアニメーションを自動でランダムにピックアップし、さらにダメージの度合いによって光の色や強さも自動で選択されるようにディべロップしました。

もうひとつの特筆すべきチャレンジは「スタック」と呼ばれるトレーラーの集合住宅の制作と、その破壊シーケンスでしょうか。これらはトレーラーハウスを最大で15台程度を積み上げたようなデザインになっていて、外観はもちろん、内装に至るまで丁寧にCGで再現しました。撮影班が、ロンドンの撮影現場に最低限必要なスタックを実際に撮影セットとして作成しており、我々としてはこの実際のセットを3DスキャンしてCGモデルを作成するところからスタートしました。トレーラーはもちろんのこと、ゴミのシューターやイス、植木鉢などのプロップ、そこで暮らす人々もデジタルダブルで再現しました。細かいアセットをおよそ200程度作成し、レイアウト・ツールを用いてこれらのアセットをランダムに組み立て、外観の異なる20程度のバリエーションを用意しました。テクスチャーやルックデブにも当然バリエーションが存在し、同じモデルを使って異なった外観を表現できるようにもなっています。

またこのスタックが爆破されるシーケンスでは、実際に撮影したセットのスタックを、ほぼ100%CGで置き換えています。技術的には、レイアウトを丸ごと1つのアセットにマージして、プロキシーアセットを自動生成させるツールを新たに開発しました。1つの「スタック」はレイアウトで数十のアセットを寄せ集めたものなのですが、このツールのお陰で、これを1つのプロキシーアセットとして扱えるようになりました。FXで破壊エフェクトをシミュレートする上で、レイアウト内に多数のアセットを持つことを嫌ったからです。これをHoudiniで読み、破壊エフェクトを加えた後、プロキシーとしてMaya-Vrayに読み込み直して、レンダリング時にAlembicに展開し直して計算しました。

それにしても、スピルバーグ監督との仕事は素晴らしい経験になりました。この仕事以前の僕にとって、彼は本や雑誌にのみ登場する「向こう側」の世界の登場人物で、現実世界で、時間と空間を共有できるような人物ではありませんでした。1年程度のVFX制作期間の間、とても集中して制作にあたり、やろうとしていたことに関して、自分のベストを尽くせたと思います。2度とあるかどうかわからないチャンスを不意にしたくなかったので、後悔しない結果になったことにホッとしました。

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